紙と同様に不織布にも様々な種類があります。堅い物や柔らかい物、更に印刷用など目的合わせて改良された不織布も有ります。
古くからある印刷用の不織布はケミカルボンド(樹脂接着)不織布で、オフセット印刷用に開発された物です。用途はカレンダー・財布・名刺入れ・信玄袋などです。印刷の中でもオフセット印刷はカラー印刷も可能で細い線や細かい文字もはっきりと印刷できます。その他の不織布は本来印刷用には出来ていません。
我々は長年苦労しながらオフセット印刷・グラビヤ印刷・オフ輪転・フレキソ印刷・シルク印刷・オートスクリーン印刷・ロータリースクリーン印刷・オフグラ印刷・転写印刷・パッド印刷・捺染・染め加工・最近ではインクジェットなど全ての印刷方法を検討し、何とか満足の行く商品に出来るようになりました。しかし、それぞれの印刷方法にはそれなりに長所や欠点があります。お客様の満足する品位と価格の折り合いを重視して印刷方法を選択しています。
染色は皆さんが着ておられる服地と同じ染色方法が取られています。方法にはビーム染色、液流染色、ジッカー染色、ディッピング染色などが一般的です。
高温で染色し水で洗い、乾燥し、巾出しし、検査、出荷されます。更に撥水加工や吸水加工・樹脂加工などが出来ます。
また、大量に着色した物を希望する場合は、不織布製造時に原料着色いたします。コストダウンが図れるメリットがあります。ただし、微妙な色合いをご希望の時はやはり染色に限ります。特にナイロン製不織布はきれいに染色できます。
不織布の印刷や染色の問題点
① 不織布は丈夫ですが柔らかくシワになりやすい。
② 不織布は通気性がありエアーでの自動給紙できない。
③ 表面が凸凹しており印刷がのりにくい。
④ 不織布は柔らかく印刷の見当が合わない為、印刷後の製袋や断裁が難しい。テンションを与えると伸びる、しわが発生する、など大変苦労をしています。