不織布の製造方法には大変多くの種類があります。以下に代表的な製造方法と特徴など述べます。
湿式法―従来の製紙の機械で抄紙する方法です。パルプや麻などを粉砕ビーターで粉砕し大きな混合ビーター(水槽)で大量の水
と繊維と繋ぎの樹脂や分散剤を入れ攪拌分散し、抄紙機に流し込み、水分を取り除き、フェルトに載せて繊維をドライヤーに転移さ
せ乾燥されます。不織布も全く同じ方法で行います、単純にポリエステルなどの繊維を混合ビーターで攪拌させるだけで、材料の配
合が変わるだけです。但し、繊維によっては比重が異なりますので攪拌に工夫が要ります。当然分散剤等の粘度や種類を変えます。
紙を1トン抄紙するのに、500トンの水が使われています。一般的にこの製法の不織布は非常に短い繊維で出来ており、どちらか
といえばペーパーライクで、強度もあまり強くありません。用途は菓子最中の袋やアルバムの合紙・ティーバッグなどです。

乾式法―文字の通り水を使わないで不織布を作る方法です。綿屋さんにあるカード機で原綿をオルゴールの針のついた胴版の回転
で繊維を引っ掛け少しずつ綿量を搬出させウエッブ(ふわふわした綿状シート)を作ります、これに霧吹き・ディッピング(浸漬)
などで接着樹脂を必要量塗布し、プレス後、乾燥して出来あがります。(ケミカルボンド法と言われています)。繊維長も31mm
から51mmくらいの比較的長めの短繊維で出来ていますので、丈夫な不織布が出来ます。芯地や信玄袋・カレンダー・コック帽子
などがこの不織布で出来ています。また、繊維の中に低融点の綿を混入させることで、樹脂を使わなくても、熱プレスや熱風で低融
点繊維を溶かし繊維間を固定させる方法が最近増えてきました。(
サーマルボンド法と言われています)。この不織布は大変ソフト
で嵩高のシートができます、用途はお茶パック・オムツの表面紙等に使用されています。

スパンボンド法といわれる方法で、樹脂を溶融し直接紡口から繊維として噴出し、熱ロールでエンボス加工を施しシート状にし
ます。トコロテン式にノズルから糸として押し出されますので長繊維でエンドレスの糸になります、直接方式とも呼ばれています。
薄くても柔らかくて丈夫な不織布が出来ます。この方法もサーマルボンド法と同じく接着剤を使用いたしませんので(ノーバインダ
ーと言う)衛生的で不純物がありません。
用途はオムツの表面紙・靴や衣類の袋・クリーニングや防虫のスーツ、コートカバー・布
団収納袋等です。このほかに
ウオータージェット法(柱状流法)と呼ばれる方法があります、これは乾式法と同じカードの機械で
出来たウエッブを上下から高圧の水流(細い水鉄砲状)を掛け繊維を水の圧力で絡ませて、乾燥させた不織布です。不織布の中では
一番ソフトな仕上りです、用途はコットンやレーヨンのおしぼり・パック用フェースマスク・ガーゼ・アク取りシートなどです。不
純物が無く衛生的です。